大和芋を育てる
イチョウイモ（いちょう芋）はヤマノイモ科ヤマノイモ属に属する中国原産のツル性多年草ですが、関東地方ではヤマトイモ（大和芋）と呼ぶことがあり、他にも関西地方では芋の形状が塊形、丸形の「つくね芋」のこともヤマトイモと呼んでいるそうです。
この大和芋は春（4～5月頃）に種芋を植え付けて、晩秋に地上部が枯れた頃に、地中から肥大している芋を掘りあげて収穫します。
種芋は2種類あり、ムカゴから1年養成した子イモと、大きなイモを切り分けた切りイモがありますが、子イモはそのままで植えつけ、切りイモなら1個50～80gに分割して、切り口を乾かして植えます。
ムカゴから育てるのなら春に植付けて晩秋まで養成し、翌春に種芋として植えつけることになります。
大和芋は種芋が少しずつ大きくなるわけではなく、種芋を養分に毎年新しい芋ができます。植え付けた後は支柱（ネット）を2m程度の高さで立て、つるが伸びてきたら誘引します。夏の乾燥を防ぐ目的で、つるで地表を覆う方法（地這い栽培、無支柱栽培）もあります。
1個の種芋から2～3本の芽が伸びることがありますが、その場合は、生育の良い方の1本を残して他の芽は摘み取ります。元肥は萌芽後の6月頃に施し、追肥は7～8月中旬までに2回程度施してください。こうして芋の長さは15～25cm程度にまで成長します。収穫時は芋を傷つけないように周りを掘ってから取ります。