やまいもを育てよう
やまいも(山芋)は日本の食卓には欠かせない食材ですが、いろいろな呼び名があるのも特徴的で、日本で栽培されているヤマノイモ属の芋には自然薯(自然薯と短形自然薯)、長芋、つくね芋、いちょう芋などがあります。
正式には「ヤマノイモ」(山の芋)といって、ヤマノイモ科ヤマノイモ属のつる性多年草であり、この植物の芋として発達した担根体が食材になっています。
やまいもは国内では本州から四国、九州に分布する雌雄異株のつる植物で、葉の形が細長いハート形で、夏期に葉腋から穂状の花序をつけます。地下には一本の芋があるのですが、芋は深くに伸び、1メートル以上になることもあるそうです。
地上部が成長すると芋は縮小して、秋に新たな芋と置き換えられます。その名の通り、元来は野生の植物で、秋になって地上部が枯れる時期が収穫時期となります。
野生のやまいもをうまく掘り出せた場合、蔓の先端となる芋の端を残して埋めておけば、来年も芋が生育して再び収穫できます。
畑で栽培する場合は「むかご」の状態から行い、流通しているものも栽培品が多くなっていますが、その際は後で収穫しやすいよう長いパイプの中で栽培します。
長く伸びる芋は当然食用になるわけですが、芋に含まれているデンプンは非加熱状態でアルファ化しているので、すりおろした「とろろ」が代表的な調理方法となっています。粘り気がナガイモよりも強いのが特徴です。